【貯蓄編②】国は教えてくれない税金控除を上手く活用しよう!

資産形成(貯蓄・投資)

知らないと損!税金を減らせる「控除」を活用しよう

 日本の税金制度は、「自分で申請(確定申告や年末調整)しなければ、国は教えてくれない(自動で安くしてくれない)」仕組みになっている。

 そのため、条件を満たしているのに放置していると、年間で数万円〜数十万円単位の損をしている可能性がある。

 特にサラリーマン(給与所得者)が見落とされがちな「知らないと損する」代表的な税金控除を紹介したい。

親の扶養控除(税金)

 配偶者や子どもだけでなく、一定の条件をクリアすれば、親を扶養に入れることできる。親を扶養に入れることで、税金(所得税、住民税)が年間約5万円~16万円安くなる。

 会社員であれば職場の年末調整時に、自営業であれば確定申告時に手続きをして、積極的に制度を活用しよう。

 まず、同居・別居に関わらず、親を扶養にするためには、以下の共通要件をクリアする必要がある。

(1) 扶養する親の年間の合計所得金額が48万円以下

(給与収入のみなら103万円以下、年金収入のみなら65歳未満は108万円以下、65歳以上は158万円以下)

(2) 扶養する親と「生計を一」にしていること

扶養控除額(参考)

区分所得税住民税
70歳未満の親38万円33万円
70歳以上で同居していない親48万円38万円
70歳以上で同居している親58万円45万円

親と同居している場合

 親と同居していれば、扶養控除するためのハードルは低い。もし、条件を満たしているのに親を扶養に入れていないと、かなりもったいないので、一度確認することをお勧めする。

 例えば、年収400万円の会社員の場合、通常は所得税率が5%、住民税率が一律10%の枠に収まる。70歳以上の同居している親を扶養する場合、上記の表に当てはめ、年間の節税合計額は、約74,000円となる。

  • 所得税の軽減:58万円(控除額)× 5% = 29,000円
  • 住民税の軽減:45万円(控除額)× 10% = 45,000円
  • 年間の節税合計:約74,000円

親の国民健康保険料の負担をゼロにする制度

 親の扶養制度には、今回、紹介した「税金控除」のほかに「健康保険」もある。

 正直、分かりづらいのだが、親と同居していれば、「健康保険」でも親を扶養に入れられる可能性は高いため、一度、確認してみることをお勧めする。

 ・主な条件年齢要件: 75歳未満であること

 ・収入要件: 年間収入が130万円未満(60歳以上の場合は180万円未満)

 ・同居の場合: 親の収入が子(被保険者)の年収の1/2未満

 ・別居の場合: 親の収入が子からの仕送り額未満

親と別居していて仕送りしている場合

 「同居していないと扶養にできない」という勘違いが多いが、年金暮らしの親に、毎月生活費を仕送りしている場合、税法上の「扶養家族」にできる。

 ただし、「生計を一にしている」ことを証明するため、毎月の定期的な仕送り(銀行振込や現金書留など履歴が残る方法)を行っている必要があり、年に1〜2回、盆や正月にまとめて手渡しするような方法は「仕送り(生計を一にしている)」と認められにくいため注意が必要。

 例えば、年収400万円の会社員の場合、通常は所得税率が5%、住民税率が一律10%の枠に収まる。70歳以上の別居している親を扶養する場合、上記の表に当てはめ、年間の節税合計額は、約62,000円となる。

  • 所得税の軽減:48万円(控除額)× 5% = 24,000円
  • 住民税の軽減:38万円(控除額)× 10% = 38,000円
  • 年間の節税合計:約62,000円

医療費控除(家族全員分の合算)

 「自分一人では年間10万円も医療費を使っていない」と諦めてしまう人が多いが、生計を一にする家族の医療費を1年間分合算して、合計10万円を超えた場合、超えた分が控除される。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の「小規模企業共済等掛金控除」

 老後資金のために積み立てたお金(掛金)が、「全額」所得控除になる。公務員の場合、 毎月2万円(年間24万円)を積み立てた場合、年収500万円の人なら、年間約5万円の税金が節税できる。

💡 私は活用しなかったが、今思えばもったいなかった「iDeCo」の話

実は言うと、私はiDeCoを活用しなかった。

節税効果が非常に高い反面、「一度始めたら原則60歳までお金を引き出せない」という強力な資金ロックをはじめ、 受け取り時に「税金」がかかるたま、出口戦略が分かりにくかったからだ。

ただし、今振り返ると、仮に出口戦略(受け取り方)に失敗して退職所得控除の枠をはみ出し、課税されたとしても、トータルでは「得(プラス)」になる可能性が極めて高いため、もったいなかったなと思う。

もし、手取りに余裕があれば、積極的に活用しよう。

例)年収400万円の公務員が年間24万円を20年間積み立てた場合

 合計480万円を拠出でき、20年間の節税総額は 約 72 万円

 仮に、20年間の運用成果が「±0(元本480万円のまま)」で、職場の退職金だけで退職所得控除の枠(20年なら800万円)を完全に使いきった場合

退職所得の計算: (収入 480万円 - 控除 0円)× 1/2 = 240万円(課税対象)

かかる税金: 240万円 × 税率(所得税・住民税 合計約15%)=【約 36 万円】

  トータルの収支計算

 現役時代の節税額: 約 72 万円- 約 36 万円= 約 36 万円のプラス!

 このように、最悪の受け取り方をして税金を払ったとしても、現役時代に浮いた税金(72万円)の方が圧倒的に多いため、一般的には十分に得をする。

ふるさと納税(寄附金控除)

 実質2,000円の負担だけで、応援したい自治体に納税し、返礼品(お肉、お米、日用品など)をもらえる制度。正確には「節税」というより「税金の先払い(移転)」だが、確実に生活費の自己負担を浮かせられる。

番外編「勝手にお金が貯まる」習慣5選

 ここからは、地味だが「勝手にお金が貯まる」私が実践した習慣5選を紹介する。

職場での飲み物を自販機からマイコップに切り替える

 職場で普段の飲み物を自販機からマイコップに切り替えるだけでも、圧倒的なコスト削減につながる。

 自販機で毎日2本(150円〜180円)買うと、1ヶ月(20営業日)で約6,000円〜7,200円(年間約72,000円~86,400円)の出費になる。

 職場での飲み物を、基本的にはマイコップでのインスタントのお茶やコーヒー、大容量のペットボトル等に切り替えれば、1杯数十円に抑えることができる。

自宅でセルフカットする

 理髪店や美容院に定期的に通う散髪代は、削ることができないコストと捉えがちだが、セルフカットする方法を一度覚えてしまえば、初期投資(道具代)だけでその後の支出をほぼ0円に抑えることができる。

 月1回4,000円の散髪代だとすると、年間支出額は48,000円だ。一般的なバリカンやカットシザーのセット(約5,000円)を購入しても、2回以上セルフカットをすれば元が取れる計算だ。

 まずは、バリカン、シザーセット、合わせ鏡(三面鏡またはスマホのインカメラ等を活用)の3点あればチャレンジできる。

 セルフカットを解説したYouTube動画はたくさんあるので、自分に合った解説動画を見つけて、セルフカットしてみよう。

生活の質(QOL)を高める「家電」や「家財道具」に投資する

 生活の質(QOL)を高めてくれる「家電」や「家財道具」に投資することは、単なる贅沢ではなく、時間と体力を生み出して自己投資や節約に繋げるための必須戦略だ。

 例えば、洗濯物を干す・取り込む工程を減らしてくれる「ドラム式洗濯乾燥機」、鍋やフライパン、料理器具を壁掛けできる「レンジフードフック」、洗った食器をそのまま流し台に置いておける「水切りラック食器置き」など。

 「家電」や「家財道具」に投資して、毎日の生活動線をスムーズにすることは、時間と体力を生み出してくれる。家事の疲れから「自炊ができずに外食やコンビニ弁当(割高)に頼る」「部屋が荒れて物を紛失し、再購入する」といった、メンタル低下に伴う無駄な出費を根本から防ぐことができ、中長期的な節約につながるはずだ。

気の進まない飲み会は断る

 内向的な私は飲み会が苦手だった。お酒を飲むこと自体は嫌いではないのだが、職場の人との飲み会は気が休まらなかった。仕事のストレスで精神的に病んでいる人は、無理して行く必要はない。飲み会に参加するもしないも、本来は個人の自由だ。

 別に断っても、特になんの悪い影響もないことに気づくと思う。自分の心と体の健康を最優先しよう。

一人で完結する趣味を持つ

 読書や映画、ゲーム、ブログ執筆、料理、資格の勉強など、一人で完結する趣味はどれも初期費用が安く、長く楽しめるものばかりだ。

 他人と競う必要も、見栄を張る必要もないため、余計な「人付き合いのお金」や「見栄を張るための出費」は、一切かからないし、こうした趣味が副業につながるかもしれない。本業以外の収入源を確保できれば、精神的な余裕にもつながる。

 ちなみに私は、今こうして時間と心に余裕があるため(仕事を辞めたため)、趣味であるブログ執筆の延長線上の副産物として「ここから収益化につなげていきたい」と思っている。

 しかし、公務員時代は、副業につながるようなことは実践できてこなかった。 (ホントは仕事を辞める前に収益化できれば1番良かったが…)

 こんなことを書いてはいるが、無理して焦る必要はないと思っている。自分のペースで取り組んで欲しい。


おわりに:税金控除で少しでも手元のお金を残そう!

 今回、紹介した方法で支出を見直し、浮いたお金を次の【投資編】で紹介する「インデックスファンド」に投資する。

 いろいろ紹介してきたが、どれか一つでも参考になるものがあれば幸いだ。資産形成は長期戦なので、焦らず自分のペースで取り組んでいってほしい。

 次の記事では、「時間が経つほどにお金が自分の代わりに働いてくれて、お金が雪だるま式に増えていく複利の力」と、「誰でも実践できる投資効率をほぼ満点にできるシンプルなインデックス運用方法」をわかりやすく解説する。

 【投資編】「お金が雪だるま式に増えていく複利の力」と「投資効率をほぼ満点にできる運用方法」

 または、セミリタイアするための第1歩として公務員時代に私が実践した、「誰でも実践できる固定費削減術」(前回の記事)の解説に戻る。

 【貯蓄編①】セミリタイアの第1歩!誰でも実践できる固定費削減術

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